今日は、友人を招いて自宅でのクリスマスパーティー。
寒い中、たくさん集まってくれてありがとー。
ホスト役は、あまり飲む暇がなくて少し不完全だが、人が集まってくれるというのは幸せなものだ。
ウチの実家では、母親が常に僕の友人を集めて楽しませてくれた。
そんなんがイイ。
さて、今回はウチを引っ越して初めてのパーティー。
築40年以上の古いマンションを、解体作業を工務店さんにやって頂き、ほぼスケルトンからコツコツと「ウチ」としていく。
だが、仕事で物件が重なり、思うように進まない自宅。
でもでも、家の設計を頼んでくれるクライアントさんに僕はいつも、「家は僕達ではなく自分達で作り上げるんですよ」といい続けてきた。
だから、なかなか進まなくてもどかしくても、棚板一枚でも、ペンキ1㎡でもいいから、朝早く起きてやるか、仕事から帰ってからやるかしながら、まだ5割り位だけど少し「ウチ」になってきた感じかな。
houseからhomeへ、家からウチへ。
家づくりは楽しい。
そして本当に大変だ。
だから、いいんだな。
どんな家でも自分で手を入れられる人は、生活を楽しく転換できる。
やらない人は、是非重い腰を上げて、何か一つ初めてみて。
じゃないと開いていかない。。。
追加する作業でも、修繕作業でも良くて、いずれも生活が向上する。
次の日の朝、僕は今年初めて、ホットミルクを片手にゆっーくりバルコニーを眺めた。
あっ、もう今年も終わっちゃう。
でも、目の前にやるべき事がある幸せを噛み締めて、残る数日がんばろー。
今日は、朝から浅草の住宅の現調。
お恥ずかしながら、浅草寺は初めてで、ここの魅力にぐぐっと魅かれてしまった。
商業と住まいが、道一本で変化し続ける。
年齢層もご年配の人と若い人がmixされていて、歩く度に展開する街並が楽しい。
小さなスケールの町なのだが、それでもいきなり大きなビルがあったり、敷地いっぱいにお互いが鬩ぎあっていて力強さを感じる。
その建物の並びと並びの隙間が路地になっている訳だが、洗濯物やプランターが道路に越境していたりする様は、何か良いコミュニティーを連想させる。
間違いなく、すごいポテンシャルがある。
ワクワクしてきた。。。。
松本のnestのお施主が、横浜に来るとのことで、夕飯を一緒に。
何年経っても、こうやって会えるのは嬉しい。
そして、あの頃の話しに遡ったり、ここ使いにくいですよ的な話しを聞いたり。
それでも、施主はどんどん逞しくなっていて、もうアドバイスすることなんてなくなっている。
寒空の中、二人は帰っていったが、こういう時が仕事を続ける糧となる。
今日、自分の家を引き渡した。
といっても、賃貸なのだが。
8年程住んだこのマンションは、立地も良かったのだが、オーナーさんの理解があって、自由にリノベさせてもらえた。
といっても、壁を壊し、収納を壊し、床も壁も天井も勝手に張り替えてしまったのだから、さすがに大丈夫かなと思ったが、オーナーから出た言葉は、
「こんなにしてくれてありがとう」だった。
日本では、現状復旧が常識であるが、つまらない制度である。
もっと住み手に自由と楽しみを与えて欲しいが、それには借り手側の常識というか倫理観が重要になる。
両者にそれらが不可欠だが、成熟した社会感が育つのも時間がかかる訳で、始めはうまくいくものではない。
最近では、このような事を売りにした不動産が殖えているが、不動産主導なのが気にいらない。
主役は住み手である。
一つの固定観念を破るには、ブームというのは手っ取り早いのだが、それでは本質が変わるとは言えない。
度胸を出して、貸し手に相談し、自分でいじる事で生活は楽しくなる。
そうすれば、日本の賃貸環境はもっと良くなる。
住宅は、人の生活を作る為に最も大事なものだから。。。
最後に近隣さんに挨拶に行くと、皆、「寂しくなるねー」と言ってくれた。
公園を前にしたこの環境では、近隣さんと散歩でよく顔を会わせ挨拶を交わせる。
そして、果物や野菜を頂いたり、家に遊びに行ったり。
集合住宅は、各住戸で完結するのではなく、いいコミュニケーションを持てると心が優しくなれる。
寂しいがここを去る。
いい思い出ばかりだ。。。
以前、取材してもらった時の画像。
思い出を噛み締めて。。。
空っぽになちゃった。
ばいばい。。。